2008年6月1日日曜日
古井由吉氏の、「杳子」を読んだ。
古井由吉氏の、「杳子」を読んだ。 「杳子」で芥川賞を受賞した直後に読んで以来だからかなり時間が経過しているが、最近の芥川賞受賞作家の作品を読み久しぶりに読みたくなった。 「杳子」で印象に残っているのは最初の、K岳からのO沢へのくだりでの出会いから始まり最後まで続く、「杳子」の奥行きも左右つかみ所のない、曖昧で微妙な印象。 K岳は勝手に、甲武信ヶ岳、O沢は稜線を北に下る西沢ではと勝手に脚色したが、「杳子」については当時の少ない語彙では形容する言葉がなく、「杳子」という名前が全てをあらわしているように思っていた。 作者が、「杳子」とした理由がそこにあると思う。 「杳子」。
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