藤沢周平の「蝉しぐれ」を読んだ。 「風の果て」に続く長編で、初めて海坂藩が登場した。道場、塾に学ぶ牧又四郎、小和田逸平、野崎与之介の友情を軸に、藩の派閥騒動の中に巻き込まれていく物語。幼馴染のふくとの短い交情、矢田作之丞の未亡人、秘剣村雨や道場に集う剣士。人物描写が良く、悪役まで登場人物が目の前にいるような思いに捉われる。矢田の未亡人はもう少し登場場面を増やせたのではと思うほど、あっさり舞台から姿を消した。すでに映画にもなり、連続TVでも放映されていることを知り、改めて映画やTVを見てみたいと思う。
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