2008年3月20日木曜日
藤沢周平 「風の果て」を読んだ
藤沢周平の「風の果て」を読んだ。 蝉しぐれを読もうとして、図書館で全集を借り、「風の果て」から読んだ。 読む前は短編集かと思ったが、藤沢周平の最初の長編になった。 物語は、筆頭家老の桑山又左衛門への野瀬市之丞からの果たし状が届く場面から始まり、その昔、片岡道場に集った五人の若侍の交流から果たし状が届くまでの一つの大河ドラマである。何人か女性は出てくるがあくまで脇役としてである。五人の若者の出仕は、一千石の上士から50石の下士。背景には徳川時代の藩と農民の置かれた厳しい状況があり、その中での時代の波にもまれながら、勝ち残るもの、失脚するもの、憤死するもの、流されるものを描いており、読み応えのある物語だ。 次は、「蝉しぐれ」を読むが、楽しみである。
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