2008年4月4日金曜日
藤沢周平全集第十八巻を読んだ
藤沢周平全集第十八巻を読んだ。 十八巻は「よろずや平四郎活人剣」シリーズ24編。 用心棒シリーズの時代背景は元禄だったが、活人剣シリーズは、天保の改革の時代、老中水野忠邦や鳥居耀蔵が権力を握っていた時代と同じ江戸時代でも大分状況は異なるところ。主人公は「よろずもめごと仲裁」業の神名平四郎、旗本の息子ではあるが、末弟という身分。一人暮らしの裏店で、よろずもめごと仲裁業のもめごとを軸に長兄の手伝いをしながら道場を造り身を固めるまでのものがたり。 用心棒シリーズと異なり登場人物は善良な市民と小悪人。許婚、早苗との場面はすくなく、さっぱりした筋書きだが、藤沢周平の描く平四郎や北見、明石の人物像が良く描けており、一気に読んだしまった。 また水野忠邦、鳥居耀蔵、遠山影元の名前から、天保時代の断面も見ることが出来たのは収穫。さて、次は、全集の第19巻か。
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